マーケティングやライティングなど、技術的なことからは外れますが、目標を持って生きる社会人、人として参考になる本です。勉強ができる頭の良さではなく、いわゆる地頭がいい人のことを“ストリートスマート”と言うそうです。本書は、「私じゃないわ。終わり」となる本ではなく、普通の人でもストリートスマートに近づける方法、近づいたらビジネスでも人生でも得ですよ、ということが書かれています。
“ストリートスマート”ってこんな人
地頭がいい人と言えばなんとなく想像はできますが、実際にはどんな人なのかというと
・ものを概念化する
物事を立体的に見られる。様々な軸で概念化して立て替え案や繋がりを見えやすくできる。
・必要なもの以外をそぎ落として、本当に必要な要素だけを残す
必要な情報を見抜く力があり、大事なポイントに集中できる。
自分のデータベースが豊富な人ほど正しくものを映し出しやすい。
・頭の中から引き出すきっかけを豊富にもっている頭の中に充実したデータベースがある
・自分の理解というフィルターを通して、見たものを違う情報に変換している。
新しいことを学んでも覚えられない理由は、理解できていないからか、本当は忘れていないが頭の中の情報を引き出す方法を理解していないから。言葉、画像、数字などを引き出しやすいように繋げておくことが必要。
・新しい方法を模索する
言葉という手段だけにとらわれない学習法
・数字やベクトルに強い
物事を数字に置き換えて、数字同士を比較できる
・リスクテイカー
失敗を恐れず行動する
新しいことを学んでも覚えられない、いざというときにアウトプットできないという経験はよくあります。それは情報を引きだせるように紐づけができていないからなんですね。
運がいい人の特徴
“ストリートスマート”は、やっぱり必然的に運がいい人になる確率が高いのでしょうか?どんな人が運がいい人になれるかというと
・チャンスを最大限に広げて活かしている人
・直観と本能を信じて気づきが多い人
・将来に目標や夢があり、幸運を期待する人
・不運なことがあってもそれを幸運に変えられる人
“ストリートスマート”になるのはかなり努力が必要だとしても運がいい人にはなれそうじゃありませんか?私の場合は、数字やベクトルに弱いし、物事を立体的にとらえるというのも意識しなくてはできません。文系能ですし。でも運がいい人のハードルは高くないです。
新しい考え方をもたらす視点
・知的な継続した興味
・クリティカルシンキング
・概念操作能力
・データ収集能力
・画像化能力
・数値化能力
・言語化能力
新しいことを日々学んで、情報を鵜呑みにしないこと。情報はまず疑ってみる。そこから様々な能力を使って自分の中に取り入れ、人に正しく伝えられることが大事です。
頭をよくする7つの方法
この章は具体的で実践的。たとえ“ストリートスマート”ではなくても、努力で近づくことはできます。そしてその努力の過程が、成長であり、ビジネスや人間関係において役立つと思います。
- ・知識と教養を楽しみながら習得し続ける
習得し続けるということがポイント。一時的にはできても一生ずっととなるとどうでしょうか。
- 概念のボキャブラリーを増やす
自分が知っていることや体験したこと、覚えたことを何かの軸で分類して、それについて名前をつけながらその下部に「へえ…」と思ったことを閉じこんでいくイメージだそうです。軸で分類!分類の仕方を間違えたら一生能から出てこないでしょう。自分なりの引き出しやすい軸を探し分類することが大事ですね。
- とことん自分で見て聞いて考えて動いてみる
とりあえず行動力。これは誰でも気の持ちようでできそうです。
- 1分当たりの情報処理量を高めるための投資を惜しまない
- 自然に生まれた人脈から学ぶ
異業種交流会などで名刺交換しまくるのではなく、身近な人から学べることを学ぶ姿勢が大切と。その際のポイントは、じぶんがオープンに相手を信頼しているか、相手が会ってくれるだけの魅力が自分にあるか。
- ストリートスマートな生活習慣を身に付ける
運動、食習慣なども含めて。
- 真の意味での実直さ。正直さ
ビジネスパーソンとして、どうあるべきか、どういうことを心がけて生活すればいいかまとまっています。とりあえず、我が家の7歳の息子には立体クイズをたくさんさせて、物事を多面的に見る習慣をつけさせようと思いました。