自分でダイクレクトメール、チラシやセールスレター、ランディングページを書いてみようと思ったら、是非読んでほしい本です。
いわゆる小手先のテクニックが羅列されているものではなく、「チラシって、セールスレターって、ここまで探ってこうやって書くものなんだ…」という本質が分かります。「これくらいやらないとだめですよ」ということと勘違いしやすい広告の反応率の見方についても書かれています。とても実践的で詳しい内容なので、本気でダイレクトメールやセールスコピーを書こうと思う人向けです。私が重要だと思った点をまとめてみます。
ビジネスを深く理解する!
「自分のビジネスについてくらいよく知ってるよ」と思われるかもしれません。この本では、【あなたが販売する商品やサービスの特徴2つを20秒以内で説明できるくらい】商品について熟知しておかなければならないと書かれています。
そしてをあなたの説明を聞いて「是非売ってください!」とお願いしてくる見込み客は、どんな悩みや不安、欲求を持っている人か想像しましょう。あなたの商品は、その見込み客の不安や悩みを解消できますか?その理由を聞いた見込み客は、商品についてどんな疑いを持ちますか?その疑いを吹き飛ばす具体的な証拠は?他にも同じような商品があるなかで、なぜあなたから買いたいと思うのでしょうか?
見込み客と関連付けてあなたの商品やサービスを、これくらい深く掘り下げて見直しましょう。
行動しやすいメッセージを伝える
PASONAの法則をご存知ですか? 読んだ人が行動しやすい順序で語る法則です。P (PROBLEM)は、問題の明確化。 A (AGITATION) は、問題の炙りたて。SO (SOLUTION)で、解決策の提示。 N (NARROW DOWN) 絞り込み。A (ACTION)行動への呼びかけ。
この流れで書くと、見込み客は行動を起こしやすいそうです。というのも、人が行動を起こすメカニズムには“ギャップ”が大きく関与しているから。人は、期待と現実のギャップが耐えきれないほど広がったときに行動を起こすのです。
この本には具体的な例も書かれている点が分かりやすいと思います。
動いてもらいたいように動いてもらう表現とは
23万円のコストで400万円の利益を得た会社があるそうです。
反応率は1.2~2.48%。チラシの平均反応率は0.1~0.3%なので、どれだけすごいかお分かりでしょうか?これは、相続相談の会社のセールスレターだそうです。
なぜこんなにすごい結果を得られたのかというと、見込み客が思っていることを先取りして文章で伝えることで、共感を得たのです。その内容は、「相続相談を受けることがいかに必要か」「わが社の相続相談がいかにすごいか」を述べたのではなく、「今ここで相続相談を受けないことで、どれだけどんなデメリットになるか」を述べました。
でもこれだけでは見込み客は動きません。なぜなら大半の人は、「何を相談すればいいのか分からない」からです。そこで効果を発揮するのが“追伸”。追伸で、「ご興味がありながら何を相談すれば分からないという理由でご利用にならない方ほど、後で困られます。是非この機会にご利用ください」
「あ、私のことだ」と思う人が多ければ多いほど、いい反応率がとれるのです。
反応は配布部数ではなく1請求コストで見る
チラシやダイレクトメールで集客しようと考えたとき、間違えがちなポイントです。
媒体でどれくらいの反応率が得られるかは、配布部数では予測できません。
反応率は1請求コストで考えます。例えばタウン誌の1請求コストは、良くて1000円、通常2000~3000円くらいかかります。8万5000円の請求コストで112名の反応を得れば、1請求コストは758円。1000円をきっているから大成功。という考え方です。そしてその後の成約率についてですが、通常の商品は12~20パーセントです。
サンプルは使わせよう
実は私もサンプルを取り寄せてももらっただけで使わないことがよくあります。
サンプルは使ってもらって初めて購入に結び付くものですよね?でも見込み客から欲しいと申し込んできても、送っただけでは使わないことはよくあること。そこで、サンプルを使ってもらうための文書というものも必要なのです。使った人が体感することを時系列で述べて、効果を感じてもらえる工夫をしましょう。
差し迫った必要性がないと売れない
そうそう。「今すぐ必要ないか」と思ったら、そのうち忘れてしまうのが人の心理。
あなたの商品やサービスでどの効能を前面に打ち出すかをよく考えてください。例えば美容やダイエットなどの効能を打ち出して、その後副次的なベネフィットを述べていきます。
圧倒的な証拠が必要
セールスレターには、あなたの商品やサービスが、見込み客にとって有効であることを裏付ける証拠を入れましょう。その証拠となるものが「お客様の声」。イニシャルではなく本名で、手書きだとなお現実味があっていいです。なかでもとくに反響があるのは有名人のお客様の声だとか。これはなかなか難しいと思うのですが、仕事として依頼することができる場合もあるそうです。
ダイレクトメールの反応率を高める法則
まずターゲットを明確に示すこと。例えば塾のダイレクトメールなら
○○高校2年生の皆さんへ。
次に最終行動までの全ステップを記載すること。
ご両親と相談してフリーダイヤルに電話をし○○と伝えてください。
さらに絞り込みで読み手に優越感を与える。
○○高校2年生の全ての方にお送りしているのではありません。
プロフィールで読み手に安心感を与える。
和やかなプロフィールで。
A4の紙1枚ではなく、パッケージのほうが効果は高い。セールスレター、お客様の声、レスポンスツール(小さく厚めの紙で目立つもの)、商品やサービスのリーフレットなど。
この辺りのセールスレターの書き方のテクニックは参考になります。
読まれるセールスレターのコツ
キャッチコピー(見出し)に数字を入れる。
“ご優待”は気に入られるキーワード。
見込み客の不信感を先取りして答えを提供。
限定活用で商品の価値を上げる。
追伸で再プッシュ。などなど、これを覚えておくといいよ、というコツも満載です。
「禁断のセールスコピーライティング」は、セールスコピーライターならきっと読んだことがある本です。具体例も多いので分かりやすくいろんなところで言われていることが凝縮されていて読み応えがあります。この本で紹介されている「じじや」さんの本もおすすめです。