「学びを結果に変えるアウトプット大全」樺沢紫苑まとめ

読書 集客できる社長の本棚

2018年に初版が発売されたこの本、長く書店に平積みされた人気の本なので、読まれた方は多いのじゃないかと思います。「アウトプット」という横文字用語がキーワードの本だけに、下手をすると題名だけで難しくとられてしまいそうですが、図とイラストがほどよく入り読みやすいです。本に書かれていることを実践しやすいまとめ方になっています。

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自己成長はアウトプットから

まずは、アウトプットとは何か。講義や読書などでの学びがインプット。それを人に話す、書く、学んだことを行動に移す、ということがアウトプットです。インプットをいくらしても脳内の世界が変わるだけで、アウトプットをしなければ現実の世界は変わらない!というテーマに基づいて様々なアングルからアウトプットの重要性、仕方を教えてくれます。

ベストセラー「嫌われる勇気」を読んだ人に「アドラー心理学とは何ですか?」と質問したら、答えられた人はわずか1割だったそうです。私もビジネス書をメインに様々な本を読みますが、確かに内容をかいつまんで説明できる本は少ないです。これはやはりアウトプットができていないので、「自分のもの」として習得できていないということでしょう。

本を月10冊読むが、アウトプットを全くしない人と、月1冊読んでアウトプットをする人とでは、自己成長できるのは月1冊の人。アウトプットをしないと記憶として定着しないのです。

インプットとアウトプットの黄金比

インプットとアウトプットの割合は、3:7が最も効率的だそうです。平均はその反対の7:3。アウトプットを心がけている人でもそんなものじゃないかと思います。

また、アウトプットはインプットの2倍近くの時間を費やすことをおすすめされています。2週間で3回使ったことは、脳に長期保存されるということも証明されています。これはなかなか衝撃的でした。私はこれまでよく「なんでこんなどうでもいいことをずっと覚えているんだろう…覚えていたいことはどんどん忘れているのに」と感じたことが多々あります。〇〇さんは、ピーマンが大嫌いとか、人から聞いた旅先でのエピソードなど。愛をもって興味がある内容ばかりではないのに、なんでだろう…と思っていたので、謎が解けました。「人に話していた」からです。

見たこと、聞いたこと、学んだことを「話す」のは重要なアウトプット。アウトプットは意識的に行っていく必要があります。

アウトプットの方法「話す」

「科学に裏付けられた伝わる話し方」というのがこの章のテーマ。

・ポジティブは言葉を増やす

・悪口を言わない

・見た目や態度も大切

・目で想いを伝える

・雑談力

・柔らかく的確に伝える

・感謝を伝える

など、上手は「話す」アウトプットの方法についてページごとに書かれています。

なかなか目を見て話せない日本人の私たちは、目と目の間を見るとか、重要なところで1秒相手の目を見ることでOK。

柔らかく的確に伝える方法は、まずポジティブなことを伝えてから悪いニュースを伝える、欠点を伝えるのではなく、できている点を褒めて〇〇もしてほしい、できるといいねと言葉を添える、良い点を褒めて、〇〇もできるようになるにはどうすればいいか一緒に考えてみようと促すの3つが述べられています。まず大前提にコミュニケーションを面倒くさがらないことが大事だと思います。相手を思いやる気持ちがあってこそのテクニックではないでしょうか?

アウトプットの方法「書く」

この章では「書く」ことの重要性が書かれています。パソコンではなく手書きで書けば書くほど脳が活性化するそうです。上手に書くようになるためには、とにかくたくさん読んで書く。まず構成を決めてから

1.序論・本論・結論

2.起承転結

3.結論・根拠・理由・まとめ

4.イントロダクション、コンテンツ1、2、3、まとめ

のパターンを意識することがおすすめされています。メモやノートでどんどん書いていく方法が細かく提案されています。ぼーっとしている時間こそアイデアが湧くことはよく知られていますが、そのプロセスについては初めて知りました。1.準備。ここでたくさんの資料や本を読んで情報を集める2.インキュベーション。ぼーっとする3.ひらめき4.ひらめきが正しいか検証し、アウトプット

目標の書き出し方なども参考になります。

アウトプットの方法「行動する」

気付きを得て「書く」アウトプットでTO DO LISTや目標を示したら、後は行動することが大事です。最も脳に定着しやすい行動は、人に教えること。次が体験を通した学習です。高い講座料を払っても聞くだけでは、脳への定着率はわずか5%。教えれば、定着率は90%に。以前、子供の勉強法についての本を読んだことがありますが、そこでも子供にその日学校で学んだことを先生になりきって親に教えるという方法が提案されていました。この章では行動によって得られる利点が述べられています。

使いやすく実践的にまとめられています。アウトプットって何?から効果的な方法までこれ1冊で分かります。

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