ブランディングのための出版

本 マーケティング

知名度を上げるために本を出版したいと思う起業家の方は少なくないと思います。出版すれば、一気に知名度が上がり本業の売上アップに繋がるかというと、そういう場合もあればそうでない場合もあります。でもやってみる価値はあるのではないでしょうか?時間がない方は、ゴーストライターに依頼するのも1つの案です。私は5冊出版した経験があるので出版について、出版までの経過などをまとめていきます。

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自費出版と商業出版

まず出版には自費出版と商業出版があります。書店に並んでいる本は、商業出版されたもの。出版社があなたの原稿を印刷して書店に並べてもらえるよう手配してくれ、あなたは印税を受け取ります。一方自費出版は、著者が印刷代などを支払って本という形にしたもので、書店には並びません。ご自分で知り合いに配ったり、ネットで販売したりします。

ここでは、商業出版についてみていきましょう。

あなたができることと世の中のニーズをテーマに

本を出版するなんて、偉業を成し遂げた人がすること…と思われるかもしれませんが、実際そんなことはありません。もちろん「偉業を成し遂げた人」という切り口の本もあります。でも、例えば私のような普通の海外在住(だった)ライターでも出版していただけました。偉業も何も、成し遂げていません。

重要なのはまず、自分ができること、得意なことで人の役に立つテーマを考えます。事業主様なら、ビジネスについて、あなたの会社ならではのサービスについてなど。決してしてはならないのは、あなたの事業の「宣伝」を出版の目的にすること。それは、結果としてついてくることであり、最初からそこを目的にすると出版には至りません。

商業出版するための具体的な方法

テーマが決まれば、そのようなテーマの本を出版している出版社を探します。実際に書店に出向くといいでしょう。

何社かピックアップして、メール、もしくは電話で担当者の連絡先を聞きます。そして、企画書を制作します。この時点では簡単な概要と目次的なもので大丈夫です。

出版社や担当者によってやり方は異なるので、まずはあなたがどういう内容の本が書けるのか、知ってもらいます。そしてあなたのプロフィールも別で用意しておきます。企画はだらだらと書くのではなく、簡潔にワード1枚にまとめます。プロフィールも同様です。それを担当者に送ります。

担当者に興味を持ってもらえれば、社内の会議で企画を通してもらわなければなりません。そのために、さらに詳しい企画案が必要になるはずです。その詳細については担当者と案を詰めていくことになります。ちなみに出版部数や印税率などは、企画が通ってから決定されるので、それ以前は概ねのことしか分かりません。

原稿の作成から出版まで

企画が通れば、いよいよ出版への道の第一歩を踏み出したことになります。原稿は、企画案の目次の通りに書き進めていきます。私はライターということもあり、書く作業は割とさくさくと進められますが、もし書くことが苦手、時間がない…という方は変わりに書いてくれるライターに業務を依頼するか、企画を立てた段階で徐々に書き進めていくといいと思います。私も企画書やライティング業務をお引き受けしています。

出版までは、一人の編集者があなたの担当となり、出版社の窓口としてやり取りしていきます。

章ごとに書いては送って、というやり方か何章かまとめて、もしくは全部書いてから、などあなたと編集者の間で決められます。私は章ごとと、とりあえず全部書いてみて、という両方を経験しましたが、とりあえず全部書いた場合のほうが後の手直しは大変でした。

因みに本のページ数は、編集者の方から決められる場合もあり、その場合は、なんとしてもそのページに合わせなければなりません。これが、結構大変です。

原稿を全部書いて提出しても、まだそれで終わりではありません。次は校正業務に入ります。校正とは、編集者さんが細かく赤を入れてくれたものを含め、見直し訂正を行う作業です。赤を入れてもらう段階で編集者さんといろいろ質問などのやり取りがあります。校正は1回のこともあれば2回のことも。

その後色校で印刷後の色味を確認させてもらえます。その間帯の文や色味を考えたりなど、編集者さんとのやり取りは続きます。それからは、ようやく印刷があがるのを待つのみです。

出版するための注意点

第一のポイントは、原稿の期日です。締め切りが設けられるので、それは必ず守らなければなりません。校正も戻しの期日は決められます。出版までの流れは、まず大体の出版日が決められ、それに向けて逆算して原稿はいつまで、校正はこれくらいまでと最初に大まかな日程が組まれます。担当の編集者さんの他の書籍との兼ね合いなどもあるので、日程は守りたいところです。

本のプロモーション

出版社によっては、本のプロモーションも編集者が担当してくれる場合もあります。プレスリリースを作って送ってくれる方もいれば、あなたが業務を担当しなければならないこともあります。ブログなどSNSを行っていれば、そこで宣伝していくのは必須です。私も最初の本を出版することになったときには、編集者さんに「ブログで盛り上げてください」と言われました。こうして出版日を迎えることになります。

ブランディングに役立つ出版

書いた本が書店に並ぶのを見るのは、感動の一言です。

ただ、「本で儲けよう」と思うとそれは簡単ではありません。年々初版数は少ないし、印税率はよくて10%。出版にかかる労力やライターに払う金額を考えると効率のいい仕事とは言えません。

でも、あなたがあなたの仕事に深く関わることで、人の役に立つことを書いて世に出れば、あなたの売り上げアップに繋がると思いませんか?

本にはあなたのプロフィールが掲載されるので、そこでPRすることができます。私は、スペインの食や観光、スペイン語会話について、となかなかマニアックな本を書いたのですが、それでもテレビやラジオ出演のお話や、講演、企業の研修旅行のお店の選定のお仕事などをいただきました。役に立ったというお手紙などもいただいて、嬉しかったことを覚えています。遠く海外に住んでいて、限られた人に向けた情報も本にしてもらえました。

あなたなら、あなたの経験や得意な点を活かして、もっと多くの人に役立つ情報が書けると思いませんか?

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